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今回の感想を一言で言い表すと……
ラミエル頑張りすぎ。-エヴァンゲリヲン新劇場版:序 完-
多分旧来のファンで今回見た人の九割はこの感想を抱くに違いない。
今回の劇場版、旧作を新作画+新カット追加で作り直し、という体ではなく、龍騎とハルヒを見た後ではお馴染みのやり直し世界という意味での最初からのストーリーになっているのは明白。
ゲンドウ「また、きっとお前は拒む……拒み続ける……!!」
ユイ「もういいの……」
↓
補完発動→学園ラブコメ世界で落ち着く
↓
どーんなーゆーめーをーみーるのー(Vo:碇ユイ)
アスカ「早く起きなさいよ! 別にあんたのためじゃないんだからね! 幼馴染みの腐れ縁だから、仕方なくよ!」
シンジ「(アスカは10年時代を先取りすぎたんだなあ……ツンDもヤンDも……)」
レイ「今パンツ見たでしょ!」
シンジ「(10年経っても色褪せないものは色褪せないなあ……)」
女生徒「キャー、キール・ローレンツ先生がスポーツカーでご登場よー!!」
シンジ「誰だ」
懐かしいなあ……10年前はエヴァの話で何時間でも盛り上がれた。
ただ、その頃から、無数に出版されていた考察本でどれだけ善意に解釈しようと、EVAが描いた精神世界などというものはただの時間稼ぎという意見だけは中学の頃から一貫して変わらない。
19話で最高潮に盛り上がった後の20話を見たときの思春期の絶望感は今でも色褪せずこの胸に(誰だ
19話ラスト リツコ「私達にはもう、EVAを止めることはできないわ……」→20話 初号機「だが止まる」 なんて借りてきた猫。
そして今回の劇場版は、旧来ファンにとってかなり嬉しい形のリメイクになっているのではないかと思います。
正直、ドラマパートはもう必要な断片を映し映しという感じで、初見の人にはお世辞にもわかる作りではありません。ドラマと世界背景まで楽しむとなると、旧版の視聴は必須なのではないかと思います。
けれど、それを補ってあまりある大迫力の映像と追加された熱い展開、新たなエヴァンゲリオンの物語として十二分に満足できるな完成度でした。
……もっとも、これは熱いロボットアニメ好きとしての意見で、エヴァの重厚なドラマに主にハマった層の方々は、端折るにも限度があるだろと思うかも。
ドラマがブツ切りなのとカットしすぎなせいで、シンジの友人や、ミサトらの家族、レイら仲間との交流が少なく、それ故に絆が薄く感じられるのですが、後述の通りどうもこれはわざとそうしているようなフシがあるので序の時点では何とも言えません。
……そんな予感を差し引いても、名場面・名台詞が足早に事務的に消化されていくのは、昔からのファンとしてちょっと辛いものがありましたが……。
「逃げちゃ駄目だ」と、「あなたが死なないわ。私が守るもの」は、エヴァ前半というか、アニメ史そのものでも屈指の名シーンだと思うのですが、めっさ早口だったり溜めが無く唐突だったり。
もし未見の人がこの感想を読んでいたら、15話ラスト、ドグマで加持とミサトの会話シーン、「つづく」が出るまでのミサトの早口を思い出してください。名シーン全部あんな感じ。
序盤は結構今まで通り進むんだけど、その中で、「あれ? 何か……」「違う? 何か」「やっぱり違う」と、段階的に世界の変化を明かしていくような構成っぽいです。
サキエル、シャムシェルは、武装などの若干の変更点を除けば割と今まで通り。
その中で、ことごとく前倒しされた計画全容のチラ見せなどが緊張感を煽る。
そして今回の最大の見所であるラミエル戦。
種割れしたキラが乗ったストライクフリーダム+ミーティアくらい手に負えない敵になっていてネルフの皆さんももれなくザフト気分が味わえます。元からかなりの強敵だったというのに……。
旧来の荷粒子砲に加え、それをさらに極大射出するモード、本体を無数に分離させファンネルのように360度死角無しに攻撃を可能にした迎撃モード、ATフィールドに頼らずさらに防御特化したモードなど、他の使徒が体育座りで凹みたくなるほどラミエルが優遇されています。
何といっても、端折りすぎなドラマの中、そのヤシマ作戦の終盤が素晴らしかった。
戦闘の途中で恐怖に怯えて戦いを放棄しようとするシンジが、友達の声を胸に、涙しながらも必死に転がったライフルまで這っていくシーン。自分の意志で。
ここの新規BGMが神がかってかっこよくて、これのためだけにサントラが出たら購入決定なほど。
この戦い全般がとてつもなくかっこよくリファインされているので、この流れで、「序」が作品四分の一ではなく、まさしく一本の映画としてクライマックスを迎える感動と興奮。
TV版では割と淡々と(今でこそそう思えるだけで、あの頃はあれはあれで燃えたんだけど)倒した印象があるけれど、ここは1個のアニメの最終決戦を見るかのような高揚感がありました。
まあ、真のクライマックスは美少年が宇宙空間で全裸で仁王立ちだったわけですが。
っていうか女性キャラより男性キャラの裸が画面に映ってる時間の方が明らかに長ェ。(カヲル君頑張りすぎ)
↓大画面に映るカヲル君の股間+5.1chで響く甘い石田ヴォイス時
大半の男性観客「嫌だ! もう嫌だ! 出して! 劇場から出してミサトさん!! ぎゃわがぼぼがばばば」
全女子+一部の男性観客「カヲル殿はぁはぁでござる」
宇多田ソングがどうとは言わないけれど、やっぱりあと三作のうち絶対一度は高橋洋子さんの歌が聴きたい。
その後どんな店に行っても、新エヴァ特集やってるとこって流れてるのが宇多田じゃなくてテーゼだった……。
・序 のキーポイント・
前作ラスト通りの紅い海とか白線とかリリスの仮面とか細かい思わせぶりな変更点はまず置いておいて、気になった点。
・初号機がシンジを庇うシーンが無くなった
……尺の都合とも取れるけど、前劇場版ラストでシンジが母と決別し一人で歩いて行くことを選んでいるので意味深。
・シンジの性格
……登場キャラでもっとも言動が変わった人物。これもまた、前劇場版ラストで補完の中心人物だっただけに意味深。次回のアスカがどう変わっているかがカギ?
・リツコ「最近の男は、自分の事にしか興味がないから」
……前劇場版のリツコの台詞「エゴイストな人」とか扱いを考えると意味深……ごめん、強引だった。
・シンジ君の前髪が、心理状態に応じて可変する
……結構男前になっているシンジ君、辛いことがあって俯くとギャルゲの主人公のように前髪が伸びて優しく瞳を包んでくれます。これも、補完を経て彼が身につけた処世術だと考えると意味深……ごめん、もっと強引だった。
・シャムシェル消滅。
……あれ、つーことはS2機関が手に入らないから、無限動力のエヴァ量産型は作れないってことかな?
TV版で爆散(消滅)しなかったのはシャムシェルとラミエルとマトリエルとバルディエルとゼルエル、でラミエルとマトリエル(微妙)はコアを完全に貫かれ、バルディエルは粘菌型なのでコアと胴体の境界が不明(多分)、ゼルエルは初号機に喰われる、とシャム様だけが鳥エヴァの頼みの綱だったのに……
・使徒の数が減った
……まあ、これは物語上の設定はどうあれ、間違いなく4部作で納めるための都合だとしても……マトリエルいなくなるのかなあ……結構好きなのに。
加持の登場を見るまで何とも言えないけど、今回はアダムが卵まで還元されてない? 月とジオフロントに二体の白い巨人。TV版でカオルがアダムとリリスを見間違えた事から、二つはかなり酷似しているはず。つまりネルフにあるのがリリスなら、月には完全体近いアダムがすでにいることに……。その近くに思わせぶりな箱が鎮座しているし。でもなーんかミスリードっぽい……(笑
・カヲル君が最初から好感度MAX
……もはや1万年と2000年前から愛してると言わんばかりの渾身の全裸。最初から全てを知っている模様。
早い段階で出ることで「やっぱり何かが違う」という印象を視聴者に決定的に与える一方、旧版のドラマCDで「美形キャラは人気のためにたくさん出た方がいい」的な事を本人が言っていたことを思い出すとまあ早い話(以下削除
・ジェットアローンがでなさそう
待って! ゲーム版ではパワーアップさえしているというのに!!
・ミサトとの絆がひどく薄いものになっている
……無い部分は脳内で補完せよ、ということかもしれないけれど、仮にこの流れでドラマが進行しているとすると、今回は二人の関係がひどく希薄に見えるというか、家族愛というより仕事仲間的な関係の方が近くなっている気がする。これは確実に意図しての事だと思いますがさて。
そもそもJAのエピソードで一番二人の距離が近づくはずなので、上の通り無くなってしまったら……4話の「おかえりなさい」といい、二人が距離を縮める出来事が狙ったように無くなっていく、これが修正されたシナリオの一環だとしたら。あとさりげなく、ゲンドウの態度がよりシンジ<初号機寄りになっている気が。友達、仲間との交流が薄くなった事と合わせ、重要なファクターになりそう。
・シンジがすでにネルフの実情を知ってしまった
……ミサト(というかネルフ職員ほとんど?)がもうリリスを知っていて、それを守らないとサードインパクトが起こること、シンジにそれを見せ教えてしまった。19話の名場面である、加持とシンジのやりとり→再び戦うことを決意する、という流れを半ばほとんどここでやってしまったことに。ただ、今作ではミサトの叱責も激励もマイナスになることが多くて、最終的にシンジが自分の意志で決めるか、友達の声を糧に立ち上がるか、とにかく主体性がかなりあるのがポイント。
・何もかもシナリオ通り
……チルドレンの行動は精細に管理されている模様。今回はドラマの少ない尺をあえてふんだんに使ってまで、演技派リツコさんがわざとパスカードを渡し忘れる演出まで加え、視聴者に気付きやすくしてくれる気配り。ヘタすれば、シンジがレイの団地に向かう→尾行黒服から本部に連絡→リツコ「レイ、来る前にシャワーを浴びておいて」とでも電話しておけば、説明しなくても「何で?」と疑問を持つこともなくレイはそうするでしょう。んで、はかったタイミングでラブコメ的鉢合わせ。
チルドレン同士の接触はスケジュールで重要視されているようだし、意図的に興味を向けようという策謀が露骨に。
このスケジュール管理という最強のご都合を受け入れてしまうと、終盤の「ミサトがうまくやればいいけど」という台詞の後、ボイスレコーダーを渡すところのくだりまでの全部仕組まれていたことになって感動も台無しに。
どっちにしろ、思春期の男女に監視生活は辛いだろう……。
黒服1「初号機パイロット、零号機パイロットの全裸目撃」
黒服2「了解。作戦完了、本部に報告する」
黒服1「! ま、待て……何だ、あの超転倒は……まずい! 初号機パイロット、零号機パイロット胸部に接触!!」
黒服3「それはシナリオにないぞ!! 思春期の衝動を鑑み、更なる危険が予想される!!」
(慌てる黒服達 アドリブに弱い)
黒服1「いや……離れた! 何もせず離れた模様。修正の範囲内、本部へ報告よろし」
黒服2「初号機パイロットヘタレ了解」
黒服1「偶然だと言い訳しつつ、着替えをチラ見続行中追加よろし」
黒服3「初号機パイロットやっぱり男の子了解」
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そして序から破へ……。
予告頑張りすぎ。
弐号機参戦、参号機起動、四号機消滅、五号機完成、果ては月から六号機(たぶんカヲル殿)がご降臨あそばれる、しかもアダムシリーズ現る、眼鏡っ娘現る、と、4部作の2番目なのにとめどもなく風呂敷が広がっていく恐怖。何だあのもののけ姫のコダマみたいなアダムたん達は。
……あれ? でもアダムシリーズはどっちかってと旧版の「光の巨人」に近いような……
今回のあまりのクオリティの高さが、逆に不安を煽ってしかたがない。普通ならここまでやられればわくわくするはずなのに……。
新劇場版=希望と絶望を最大限かつ同時に味わえるアニメ。
パンフレットより→エヴァンゲリヲン新劇場版:破 2008年初頭完成予定 スタッフ募集中
……大丈夫、だよね……また「しかし、その全てを語るにはあまりにも時間が足りない」ENDになったりは……
というわけで、「破」に期待!! 来年に続く!!
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